230327

良き日になったので記録する。



初めて内々定をいただいた。本当に嬉しい。
正直志望業界ではないのでこれからが勝負になるのだが、それでも嬉しかった。ようやく社会に認めてもらえたような気がしたのだ。


私は極端に自信がない。何をするにも人の顔色を伺ってしまう。
そんな私自身が誰よりも嫌いなのだが、かといって自信をつける術も分からないので、なんとなくヘラヘラして人のノリに合わせながらテキトーに生きてきた。私には本当に何もないのである。


私は自己主張が苦手だ。人と争うことを極端に嫌っているからである。
たとえ私の意見が正しいのだとしても、相手に強く言われてしまったら、私は相手の意見を通すだろう。ここで反論してしまうと無駄な議論を生んでしまうからだ。
揉めたくない。何事も穏便に。自分を押し殺してでも平和を重んじるタイプなのである。


それがいざ就活だ!となった途端に、「私」を求められるので非常に心苦しいのである。何もない空っぽの自分をいかに大きく見せるか、自信があるように見せるか、そんなことの繰り返しで、何か大きなものにでもならなければならないような圧迫感に襲われる。苦しい。私自身が自分のことを嫌っているので自分と向き合う時間は苦痛でしかない。何もできない。私には何もない。こんな人間を雇ってくれる環境なんてあるのだろうか。


就活においてマイナス発言はNG中のNGである。自分で自分の評価を下げることに他ならないから。
私はどのように自分を肯定的に捉えるのか苦戦した。かろうじて見つけたガクチカ・自己PRになりそうなエピソードの種を膨らませ、テンプレートに沿って自分を誇張していく。たいした人間でもないのに、大学生活なんてなんとなく生きて推し活してただけなのに、あたかも熱心に取り組んだかのように振舞った。


何度か選考を受けてきても何故私が通過できているのか本当に分からなかった。
GDでも活躍できてないし、なんなら頑張ってみたばっかりに空回りしていたのに。
面接でもダラダラと自分を守るかのように喋り、こんな嘘っぱちと分かるように内容で良いのだろうかと思っていた。


今回内々定をいただいた企業の最終面接で、面接官の方は、私の人柄を知りたい、私らしさを見せてほしいと仰っていた。加えて、私にとっても有意義な時間にしてほしい、これからの人生のために会社を知ってほしい、とも仰っていた。
口だけかもしれないが、私という人間と向き合ってくれる大人がいる、という事実に何故か非常に救われたのだ。私はちゃんと誰かの役に立てるのかもしれないな、と、嘘ではなく本音で肯定的に自分を捉えることができたのだ。


そして本日、内々定をいただいた。
こんなにも何もない人間を、初めて評価してくれた。本当に心の底から嬉しかった。


この経験を通して、私は自分を肯定的に捉えられるようになった。私は私のままで評価してもらえるし、分かってくれる人はどこかにはいるのだと、安心感を得ることができた。これからの就活はもっと頑張れる気がする。
自分を良く見せることばかりではなく、自分らしさを私の武器にしたい。
良い経験だった。ありがとう、貴社。