220910

9月10日、空気階段の屋上会員限定単独ライブ「strip」再演に行ってきた。

stripは歴代の単独フライヤーの中で一番好きなデザインなこともあり、ずっと観たくて堪らなかった。一生観られないものだと諦めていたが、まさかの空気階段さんの太っ腹ご厚意により無料再演をしてくださった。本当にありがとうございます…。

当時芸歴5~6年だった空気階段の凄さがビシバシと伝わってきた。Wikiからゆうえんちやクワガタ等の定番のネタがここから生まれていることは知っていたはずなのに、改めてこんなに面白いネタがこの単独に詰まっていたことを思うと鳥肌ものだった。
こんなに傑作のネタいっぱいあってもKOC決勝行けなかったのか…そりゃ泥酔&家中水浸し&冷蔵庫の中身入れ替えてしまうわ…と思った。それほどKOCが厳しい世界なことも、空気階段の凄さも伝わってきた。

終演後にかたまりさんが「めっちゃスベってた…」的なことを仰っていたのですごく申し訳なかった。屋上会員はさすがにガチファンなのでだいたいのネタ知ってるのよね。

そんな中でもstripでしかやったことのないネタ、OPと関健とおぼこは心の底から笑った。

OPはもぐらさんの可愛いストリップショーでお尻を見せてもらった。これで私はもぐらさんのお尻とレントゲン越しの金玉を見た人間となった。

念願の関健にも会えた。確か去年のTCCでmosaiqueの時の関健をやっていた気がするが、私は見に行けなかったので今回が初・関健だった。
スクランブル交差点で荒ぶって型の練習をはじめる関が面白すぎた。手術前なのにあんなに動いてくれたもぐらさんには感謝と尊敬の気持ちだし、股関節が非常に心配になった。
あとハッピーセットのしまじろうの時計をもらってニッコニコの関、さすがに愛しすぎて爆笑した。どうしてあんなにも愛らしい表情ができるのかな…。
ユキちゃんは信じられないくらいの美脚で私は女である勇気を無くした。痩せよう、私。
「関はどこから来たの?」からはじまる流れが大好きで、生で見れたことが嬉しかった。関は私が忘れてしまった大切ななにかを取り戻させてくれるようなことをいつも言ってくれる。それがなんだかおかしくて笑っちゃうし、ユキちゃんが聞き返すと「分からない」なところも大好き。また関に会いたいな。

おぼこ。踊り場のエピソードトークの中でもかなり上位で好きなボラじぃの話が昇華されていてすごくすごく大好きなネタになった。毎日ボラを釣っている理由がこんな愛しくて切ない理由だったら…本当に存在していた人物だからこそのリアリティもあり、すごく感情移入してしまう。あとボラを口の中に入れられるってどういう状況?と思っていたが実際に口に突っ込まれている状況を見てなるほど、となった。
空気階段の単独は伏線回収が綺麗だといつも感じる。無駄がない。要らない伏線は回収しないところも良い。伏線回収というよりそれぞれの人生がある中でたまたま同じ世界に居合わせただけ、という感じ。毎日数えきれないほどの人とすれ違っている。もう二度と会うことのないその一人ひとりにも人生があって、たまたま同じ世界に落とし込まれているだけなのだと感じる。まさか渋谷のギャルと喧嘩中の彼氏はジジイにボラを口の中に突っ込まれているなんてある?それぞれの人生の良さが滲み出ていて大好きだ。
公園で毎日待ち続けていたサツキちゃんはクワガタ協会から勧誘を受けていた女性だった。もしかしたら宗教の勧誘を聞いてくれたのも待ち続けて暇だったからなのかな、なんて考えるだけで楽しくなる。一人ひとりの人生を追いたくなるこの世界は空気階段にしかできないものだし、それが大好きだと感じた。

エンドロールの恋は永遠がこの2時間のすべてを表しているようで、スクリーンを眺めながら少し涙目になった。帰り道にMVを調べて見たら本当にストリップの話だったようで、この曲からはじまった単独だったのか…?となりながら帰った。一人夜風を浴びて歩きながら聴く恋は永遠がとても心地よかった。
空気階段が教えてくれる曲は本当に良いものばかりで人生の幅が広がるし元気が出るし人生に音楽は欠かせないなと思わせてくれる。客入れ曲からずっと聴いていたいし、帰り道に調べてプレイリストを組むのはお決まりになっている。

こんなに素敵な単独が今までたった一回のルミネにいた人しか見れていなかったというのがすごく勿体なく感じるとともに、そのまま一日を永遠に閉じ込めるという選択肢もあっただろうに再演してくれてありがとうという気持ちでいっぱいだった。

空気階段に出会えてよかった。良い人生だと思う。